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アルバム "27" ライナーノーツby Tomoko Murabayashi


やっと形になったfour leaf sound のファーストアルバム。
 
いろいろ自分のスタイルや自身のキャラクターを探っているうちに、あっという間に7年も経ってしまった。 私のこだわりや目指しているものを理解し、それに忍耐をもってつき合ってくれたみんなに心から感謝したい。特にプロデューサーのyuki、デザインのkyokoさんには私のわがままや無知のために、時間を費やしてもらったと思う。low budgetの自主制作プロジェクトのために、一人の仕事量がとても多かったと思う。でもそれがなんか楽しかったし、だからこそ、手作りっぽい人間味のあるCDが作れたのかもしれない。
 
2007年に入ってからから、ずっと保留にしていたプロジェクトの事が頭から離れなかった。いつも心の中に描いていた、作りたいアルバムのイメージ。「本当に私にできるのか。。」先送りにしたい思い、自分の安全圏から外に踏み出す怖さ、私から出て来た曲達にある責任、私が向き合わなければいけない壁。そんないろんな思いや状況の中で、プロデューサー、 Yukiに電話した。
 
不安の中、5月22日から始まったレコーディング。その時点で、「よし、やろう。」などという意気込みは自分の中になく、「何が私を歌わせるのか。どうしたら、人に何かを伝えられる程のものを出せるのか。昔感じていた、あの溢れ出るエネルギーはどこへ行ったのか。」そんな弱気な思いをもやもやと持って、未知に向かっていた。 yukiの音楽性には絶対の信頼があった。でも彼が求めて
いる、私自身が求めているクオリティのものを、歌い手の私が出せるのか、そんな自信はゼロだった。yukiのポジティブな「やろうよ。」がなかったら、きっとこのCDはこの世に存在してなかった。
 
サウンドに対するこだわり、それを疑いなく追求して行く素直さ。それがyukiを信頼する一番の理由だった。Yukiが仕事としてこのプロジェクトを捕らえるよりも、ライフワークとしてのサウンド作りをしてくれたことは、このプロジェクトには不可欠だった。特に自分の一部である楽曲。それが他人の手によって自分から離れて行く過程は、ソングライターとしてはすごくsensitiveな作業。その過程を彼は理解し、とてもsincereに対応してくれた。私が楽曲に込めた思いにシンクロするかの様に、曲が持つメッセージ、可能性、音楽的意図をしっかり捕らえ、柔軟性と客観性をいつも持って作業を進めてくれた。ライターとして、ここまでがっつりと、自身のことをわかってくれるプロデューサーに出会えたことに、奇跡を感じてもおかしくないと思う。
 
アルバム"27"に入れる曲は始めに予定していたものとまったく違うものになった。プロジェクトが始まった時点で、私は昔書いた14曲を手元にアルバムの構成を考えていた。でもこのアルバムのタイトルは"27"。27歳の在りのままの私をディスプレするものでありたい。今の私がリアルに感じていることをパフォームしたい、と思った。レコーディングもプロダクションの部分を含め、一ヶ月でを終わらせるというタイトなスケジュールだった。最終的に、曲数を8曲に絞り、最近書いた曲の中から、レコーディングの流れの中で、コンセプトに合うものを選んでいった。でも着々とレコーディングが終わっていく中、8曲目は最後まで迷っていた。どの曲も何かピンと来ない。いろいろ模索するうちに辿り着いたのがis this real? アイデアとして録ってあったメロディーと書き貯めていた詩を元に、最後まで歌詞のrevisionを重ね、やっと8曲目に出会えた。
 
2007年初夏の1ヶ月間、私が持ち込んだ素材―楽曲、詩、声―を、yukiがうまく料理し、27が仕上がった。自分の限界と弱さ、無力さを突きつけられる中で、いろんな壁を取り払うことを学んだ。朝起きて、ヴォーカライズし、yukiに「今から行くよ。」と電話して、車に乗り込む。1曲終わって、次の曲、そしてまた次の曲。気を抜けない、そんな毎日の繰り返しだった。ストレスフルだったけど、これからミュージシャンとして歩んで行く私にとって、とても大切な時間だったことがよくわかる。自分では踏めなかった一歩をいろんな人の後押しがあって、やっと踏み出せた。 CDの完成。four leaf soundがやっと動き出したのかもしれない。
 
もっとこうすれば良かった。。今度はこうできるように頑張ろう。そんな課題はつきない。自分に足りないものが恥ずかしい程に見える。でも未熟さを含めた27歳の私を楽しんでもらえたら嬉しい。今まで支えてくれた家族、友達へ、やっと形になった、27の私のサウンドです。
 
2007年7月
Tomoko Murabayashi