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アルバム "27" ライナーノーツ by Yuki Kanesaka 

 
ちょうど一ヶ月前の今頃は、まだ僕は日本の空港にいました。ちょうどボストンに戻ってきた5月22日にクランクイン、昨日6月21日に、クランクアップして今日はもう6月22日。タイトな作業内容だったにも関わらず凄く懐かしい気がします。今の僕の心境はというと、行き詰まることなく来れて安心しているのが僕の正直なところです。 TOMOKOのセンスというか才能というかまあ率直に言うと人間性みたいなものに凄く影響を受け、助けられた一ヶ月間でした。この世に現存してきた多くのアーティストが皆それぞれに、類い稀なる才能を、開花させているように感じますが、彼女の場合、開花というよりは、完全に淘汰と言った方があてはまると思っています。
 
常に必要な言葉を必要なだけサウンドにする彼女のコンセプトは、今回のアルバム全体のサウンドをブラッシュアップさせているみたいです。僕らはless is more <少ないものの方が効果的に作用
する>常にシンプリファイしていく彼女の言葉にコンセプトをみいだしています。サウンドも足し算よりも引き算を大切に存在価値のないサウンドは、すべて省いたつもりです。
 
Hip Hopという芸術的文化が、メッセージの多くをコンテインするためにrapが内包されたとすれば、その逆でTOMOKOのポエトリーソウルは、メッセージの多くを一つ一つの言葉に集約させています。音楽のディレクションにしても然り、彼女のこだわりや楽曲のアレンジメントに対するこだわりは凄く強く、アルバムのカラーとして凄くトータライズされて反映されています。彼女の生活の中に自然に出てきた 鮮度の高いメッセージとしての、詩やメロディは、僕が一聴きしたときに凄い早さでインスピレーションとなって胸に飛び込んできます。僕がいつもびっくりさせられっぱなしの、彼女からのインスピレーションに、忠実にサウンドをデザインしたら今回のアルバムがしぜんに一ヶ月という短期間の中終わらせることが出来ました。
 
いい芸術にはインスピレーションがつきものです。何かを感じさせるものだからこそ、その化学反応が、イメージを具現化してくれます。そうして出来上がったものだからこそ、伺えるリアリズムてんこ盛りの彼女の日常の告白。それは時に楽しくて、つらくて切ない、生きてくために誰もが感じているメッセージの再確認みたいに僕には感じとられます。なるべくやさしい言葉と、レゲエ、ブロークンビーツ、ネオソウル、ジャズ ヒップホップ等様々な音楽のスパイスで料理された、彼女の世界が一人でも多くの人に届けば、僕には、何よりの幸せです。
 
ミックスダウンの最終調整をへて、まだ時差ぼけの、僕にとっては、結構早い 朝9時。
ボストンのスターバックスにて。

Yuki Kanesaka a.k.a. u-key - Producer
 

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