今週は何を書こうかなぁ。。楽曲レビューかなぁ。。と思いつつ、
最近学ばされているコミュニケーションについて、
書いてみようと思う。
ちょっと堅い話になるかな。。
ここ数年、若者のコミュニケーション能力のなさが問題視されてる。
就活でも、形式張った質疑応答ではなく、応募者のコミュニケーション能力がわかるようなことを行うそう。
「コミュ力」は就活キーワード。
コミュ力が高い学生ほど、ウケがいいらしい。
そうなってくると、コミュニケーションの元々の目的からズレて、
「評価される」ためのコミュニケーションになってきちゃって。。
うわべだけ、人当たりがいい若者が増えてきてる。。
話していても、その人の「核心」が見えてこない。。
まぁそれは、横に置いておいて。
今回のトピックは、「コミュニケーション」そのものについて。
「最近の若者はコミュニケーションがとれない」
でも、そんなことを言ってる大人はどうだろう。
コミュニケーションとれてる?
10年のアメリカ生活を終えて帰国後、
1番難しいなと思ったのは、
日本人のコミュニケーションについて。
アメリカ社会にいる人たちよりも、
日本社会で生きてる人たちは、
コミュニケーションが下手だと思う。
「下手」なんて、結構きつい言葉使っちゃったけど。。
そういう話をすると、
「それは、コミュニケーションの仕方が違うだけだよ。」と言う人もいる。
でもホントにそうかな。
「日本人のコミュニケーション」を知りたくて、観察しつつ、様子をみてた。
今思ってる結論は、日本の社会に、
コミュニケーション自体があんまり存在しない。
もちろん私個人の主観。
私が見えていないところで、コミュニケーションが存在しているのかもしれない。
でも、自分がいたアメリカ社会と比べて、
家庭でも職場でも、友人同士でも、
「話し合う」「伝える」っていう行為をあまり見かけない。
問題がある場合は、距離を置く。
感謝の気持ちは、お歳暮とかお中元文化に表れているのかな。。
でもそれも、
何に感謝をしていて、
自分が相手についてどう思っているのか。。
までは、伝えない。
どちらが良い悪いの話ではないけど。。
でも、よく難しいなって思うのは、
日本社会で、ディスカッションが成立する現場が、あまりないこと。
アメリカ社会では、
対話を通してお互いを知り、
自分を知ってもらうことが、すごく重要。
学校の授業では、質問が飛び交い、
先生と生徒達の間でディスカッションが始まる。
お互いの持つ見解から、新しいものを探る。
日本社会では、
「和」が重んじられ、
みんなと同じように行動することを求められる。
日本の教育現場で、先生の言うことに疑問を投げる生徒は、
あまり見られない。
「違い」から始まって、共存するための会話を持つ社会と、
「同じ」こと前提から始まる社会の違いなのか。。
日本で、少し違う意見を言うと、
反発とか、反論とか、
喧嘩。。みたいな感じにとられちゃって、
ディスカッションが成立しない。
相手との関係も悪くなる。
だから、みんな自分の意見を言わなくなるけど、
じゃあ、日本社会は、それでうまく行くのか、というと、
そうでもないらしい、
ってことが、最近見えてきた。
コミュニケーションが取られてないことで、不具合が生じているのを、よく見かける。
人と人の行き違い。
長期間解決されない問題。
チーム内の不調和。
もう少しコミュニケーションに労力が注がれていたら。。
と思うことが、いろんな現場で多々あった。
何が正しい/悪いの話ではない。
ただ、お互いの考えや思いを、テーブルの上に出して、
やっと見える景色がある。
自分のアイデアと、相手のアイデアが共に練られて、
もっと素晴らしいものになることもある。
想像もしなかった新しい次元を知ることもできる。
コミュニケーションは、「出会い」なんだと思う。
相手の見えてなかった一面と出会うこと。
見えてなかったアイデアに出会うこと。。
前置きがかなり長くなったけど、
創作の世界でも、良いものを一緒に創り上げて行くには、
対話は不可欠。
自分の考えとか、感じていることを、
忍耐強く、
言葉に置き換えていく。。
相手の言葉を聞いて、自分の考えを言葉にする。
かなりの時間と心を費やすし、
相手の心もそこにないと不可能。
お互いあきらめずに、向き合い続ける努力。
その先には、新しい出会いが必ずある。
誰かと一緒に音楽をしていく上で、コミュニケーションの重要さを、
最近よく思う。
音楽なんて、めっちゃめちゃ主観的で、感覚的なもの。
それを言葉に置き換えないといけないので、
分かり合えてると思っていても、
全く違うとこを向いていた。。なんてことは、
しょっ中ある。
じっくり話し合える現場からは、
きっと、新しくて、良いものが生まれるから。。
今の自分の課題としては、
コミュニケーションの先にある「共有」
その先にある「一致」
1つとなって、パワフルな音をつないでいきたい。
自分が、どういう音を目指しているのか、
なんで、その音を目指しているのか。。
制作する過程で、ちゃんと説明できる様に、
自分自身でも、言葉レベルで理解できていたい。
少しずつ自分の中にあるものを、紐解いていきたいと思う。
by Murabayashi