昔から、自分のことを「シンガー」って紹介されることに、
違和感を感じていて、
確かに、学校では “Voice” 専攻でずっとやってた訳なんだけど、
ずっと、「はい、シンガーのMurabayashiです」とは言えずにいた。
FOUR LEAF SOUND にずっと付き合ってくれている、
金坂ゆきひろに、
「ともこは、歌も歌う詩人だ」と言われて、
そんなアイデア、自分の中には全然なかったから、
少しびっくりしたけど、
思い返すと、歌詞を書くとき、
並べる言葉たちがポエティックであって欲しいと、
いつも意識してた。
胸をはって「詩人です」と言うには、
勉強不足ではあるものの、
自分の主軸は、そこなんだと思う。
つづる “ポエトリー” が中心にあって、
それをたましいを込めて歌いたいから、
“ポエトリーソウル”。
そして、ここ1年、ミュージックビデオの撮影をしながら、
“storytelling/ストーリーを語る” ことについて、
自分はもっともっと表現を深める必要があることを、思わされてた。
楽曲につづられている物語を、
“声” を通して、ちゃんと表現できているか。。
問題は2つあるなって思う。
1つ目は、 “うまく歌わないと” って思いに縛られちゃって、
FOUR LEAF SOUND にとって1番大切な、
“物語を語る” ってことから意識がずれてしまうこと。
自分は、歌うことに自信がない。
音大で訓練されながら、
なんとか、ここまでFOUR LEAF SOUND の求める歌に、近づくことができてきた。
でも、やっぱり歌う時、
いろいろと気になってしまう。
そして、心を注ぐべきところから、離れてしまう。
FOUR LEAF SOUND を通して本当に伝えたいことは、
歌が「歌える」ことではないのに、
というか、歌えないくせに、
何をやっちゃってんだ。。と、結構な頻度で反省する。
「等身大」で並べた言葉たち、
そこで表現したいと思った心情や情景。。
楽曲に描かれている物語を、
もっと愛して、もっと大切にdeliver/届けれるようになりたい。。
自分は、シンガーというより、
storyteller/ストーリーを語る者。
言葉を紡ぐ者。
それは、「シンガー」のメンタリティとは少し違う気がする。。
もっと言葉にセンシティブで、
メロディの正しさや声の素晴らしさよりも、
声から派生する空気感に注意を払いたいんだと思う。。
自分へ注意が行くよりも、
楽曲の物語に注意が行くような。。
そんなパフォーマンス。。
2つ目の問題は、 “弾き語り” っていう演奏のスタイル。
これは、自分にとっては新しい演奏の形で、
数年前からチャレンジしていることだけど、
屈辱的なステージをいくつも経て、
やっと、ミュージックビデオをなんとか撮影できるところまできた。
キーボードのいろいろと、
トラックの操作のいろいろと。。
ずいぶん慣れてきたとは言え、
自分の意識を “言葉” から引き離すものが多いことに気づく。
最近、友達と話していて、
「伴奏オケでパフォーマンスするのはだめなの?」って聞かれて、
自分がどうして弾き語りって演奏スタイルを選んでいるのか、
はっきりした答えが出てこなかった。
伴奏オケでパフォーマンスするってことに、どこか違和感を覚えて、
弾き語っていた訳だけど、
“言葉を届ける”
“物語を語る”
っていう、storytellerとしての自分の役割が、はっきりした今、
もっともっと、声に集中できる演奏スタイルを取り入れていっていいんじゃないか。。
ってことで、今月16日に参加するイベントでは、
めっちゃめちゃ久しぶりに、off the keyboard!! 自分の身1つでパフォーマンスしてみようと思ってます。
練習してて、すでにいろいろ楽しすぎる。。
でもでも、まだまだ storyteller として甘ちゃんなので、
この10日間、楽曲に描かれている世界観や、自分の声、presenceに向き合っていけたらいいな。。
by Murabayashi