楽曲レビュー第4弾は、セカンドアルバム “29“から “出かけよう“。
まずは、聴いてみてください!
この曲も、日本語と英語が入り混じってますが、どっちかっていうと、日本語の比重の方が多い。
でも、なぞにアメリカ人ウケが結構良かった曲。
リリース当時、ダラスにいましたが、アメリカの友人たちが、 “Dekakeyo, dekakeyo~” と歌ってくれてた。
ドライブのお供にしてくれてたりなんかして。
“dekakeyo” の “yo” が、英語訛りで、ご機嫌アップな感じ。
言語を超えて届くっていいなって思った。
この曲も、後半のアレンジ、相棒のゆきがかなり頑張ってくれた。
Miles Davisの “Bitches Brew” みたいなイメージって伝えたら、ああいう感じに。
自分の想像している音を、ちゃんと拾ってくれる彼は、ホントすごい。
くみ取ったものをサウンドにつなげる努力と実力がある人。
そして、すごく繊細なところが、私は好き。
出会った時は、こうやって長年、一緒に音を作っていくことになるとは、全く思ってなかった。
出会いは不思議で意図的だ。
Anyways, “Dekakeyo/出かけよう” ですが、
この曲は、アトランタで、大学院に行ってた時に書きました。
自分はバークリーの教育がすごく合ってたので、アトランタで行ってた大学、ジョージア州立大学の感じにしっくりきてなかった。
私立音大と、州立総合大学との違いかな。。
まぁバークリーが特殊だったんだなと、今ではわかるけど。。
特に、ジャズ学科のヘッドの教授が、悪い人じゃないけど、
彼のattitude/振る舞いとか、carryしてる雰囲気に同意できず、
まぁ一言で言うと、すごい苦手だった。
そんな彼とのやり取りの中で、生まれたのがこの曲。
彼に言われた言葉が心に残っちゃってたり、
彼に変と思われない服や髪型を意識しちゃったりとか、
ありのままだと受け入れられないから、自分をその人に合わせようとしちゃう自分に気づいた。
ある時、箱の中に閉じ込めようとしていた自分が、「もう無理!」ってなって、
着たい服を着たらいい!
思いっきりおしゃれして出かけよう!
って飛び出した感じですかね。
人は、ありのままが一番魅力があると思う。
ありのままが、一番強いし、一番周りの祝福にもなる。
例えば、苦手だったその教授とも、ありのままの私で接した方が、うまく行ったのかもしれない。
他の人とか周りに合わせようとした振る舞い、「キャラ」は、
どこか不自然で、影響力に欠けるし、
オリジナルがもってる魅力が薄れる。
「この人はこういう人じゃないんだろうな」って印象を与えて、距離ができてしまう。
ありのままで生きてる人には輝きがあって、
ありのままで生きれない人は、そんな輝きを見て、羨ましいなって思う。
そんなことも、よくあるんじゃないかな。。
自分が、人として「面白いな」と興味をもつのは、等身大で、自分らしく生きてる人。
「自分らしさ」なんて、すごい曖昧な言葉。
取りつくろってしまう自分も「自分」だから。
でも、何だろ。。自分の心に素直な人、
自分を「こういう風に見せよう」っていう感じがない人って、ホント面白い。
計算されてない、いろんな不思議に、
その人のこと、「知りたい」って思う。
“出かけよう” は、ありのままがいいよね、って歌です。
日本で浮いちゃっても、ありのままでいたいな、と思う近頃。
まさに、 “出かけよう”
以下が歌詞です。
by Murabayashi
============
出かけよう/Dekakeyo
(by Tomoko Murabayashi)
大好きな服着て
出かけよう、出かけよう
沈んだ気持ちも
lift it up, lift it up
心grooveにのって
長めにshower
自分のお手入れまんべんなく
髪型もちょっと気合い
苦手なあいつの、あの言葉
心落ちる前に
ちょっとput it aside
人の目は…
周りの expectation
晴れない気持ち解き放とう
pick up my own shoes
自分なりのcolor、好みのtaste
身につけて
comfortableな私
自信もって、let’s go
“infinite possibility”
「ありのまま」から流れる
豊かなmelody
celebrate God’s creation
「そのまま」で愛される存在
organicな個性
最大限に生かされた命
心はまるflow
perfectに造られるArt
届かない深み
ねたむ程の魅力
出かけよう