今に至るまで、ホントいろんな人から、いろんなレッスンを受けてきた。
それぞれの先生との出会いが、大きく影響を与えていて、
その中でも、ずっと心に残っている先生達がいる。
「先生」というより、みんな、
私より先を歩いている「シンガー」達。
リアルに歌うことと向き合っている人たちだから、
その姿に触れるだけで、ホントめっちゃ勉強になってた。
背中で語るって感じかな。
みんな、歌うことにパッション持ってるから、いい加減に見えるような先生でも、
ふとした時に、めっちゃ深いこと言い残していったりする。
その1人、アトランタで大学院行ってた時に、2年間お世話になったジャズシンガーの、audrey shakir。
彼女はスーパーすんごかった。
ピアノをがんがんスイングでグルーブしながら、
がんがんスキャットぶっこんでくる感じ。
他の楽器の教授達とジャムセッションすると、
みんな彼女の演奏にやられて、黙って笑うしかない。
ジャズセッションの中で、
シンガーが、
ピュアに、音楽だけで、
そこまで、楽器陣を負かすなんてことは、滅多にない。
というか、ない。
彼女の名前が、実力に見合った取り上げ方をされないのは、ビジネス的な理由からで、
それが、すごく悔しいし、音楽シーンの大きなロスになっていると思う。
彼女が提示する音楽的レベルが、かなりの益になることは、間違いない訳で。。
彼女のジャズにおいての知識と技能はホントにハンパなかった。
ジャズインプロ(即興)を勉強したくて、大学院に行ったら、
レッスン担当が彼女だった、っていうのは、奇跡的な祝福。
そして最近、弾き語りを受け入れるようになってから、彼女のレッスンのことを、よく思い出す。
彼女は、かなりしつこく、私に、ピアノを弾かせようとした人。
明らかに弾き語りにパッションがない私に、
忍耐強く、ピアノを弾きながら歌うことを勧めてくれたし、
教えようとしてくれた。
今の自分が、彼女のレッスンをとってたら、きっとかなりappreciate/感謝して受けてたんだろうけど、
当時はなんせ、全く興味のないこと。
自分は、歌にだけ集中したい、と思ってた。
ピアノのことを熱心に教える彼女に、
「あぁ。。またピアノのことか。。」なんて思ってた自分に後悔。
あぁ。。なんてもったいない。
先輩の話は聞くもんだ!
そして、流石audrey。
私を見ていて、弾き語るべきって思ってくれてたんだなぁ。。
10年後に気づくなんて。。
遅いぞ私。。
by Murabayashi