SNSとアーティスト
今の時代、アーティストがSNSを通して、いろいろ発信するのは当たり前で、
SNSは、アーティストにとって、
自分の作品のことを知ってもらえる、とても重要なプラットフォーム。
でも、SNSのない時代に育った自分にとって、
SNSで、日々つながり続けることや、発信し続けることは、
簡単ではないし、
どちらかと言うと、敷居が高い。
苦手。
たぶん、多くのアーティスト達が、SNSとのつきあい方に、つまづきを覚えるのではないかな。。と思うんだけど、
自分はどうして、苦手なのかな。。って考えてみると、
「アーティスト」って人種は、基本、社会性を持ち合わせていない。
社会に身を置きつつ、それを少し離れたところから見ているし、
社会の中で、みんなと同じように、みんなとつながって。。ってメンタリティはあまりない。
少し前までは、アーティストと社会との接点は、
「作品」そのものだった訳だけで、
「作品」を通して、社会は、アーティストの視点や、考えていることを知ることができた。
でも、今の時代は、
「作品」を知ってもらうために、日々、SNS に身を置き、
そこで発信し、交流を持つことが、すごく大切なアセットになってる。
特に、PRをしようと思うと、投稿頻度やタイミング、内容を考える必要があって、
そのプロセスは、アーティストが本来持ち合わせていない「社会性」を必要とするし、
「社会性」を身につけている間に、
アーティストにとって不可欠な、創造性とか独創性が、少し欠けていくのも感じる。
作品へ注ぐ意識が、散漫になって、集中できないのも感じる。
アーティスト活動にあって、SNSの利点が大きいだけに、
この矛盾というか、SNSをやる中でのバランスの難しさを、日々感じる訳だけど。。
SNSの何が好きって、自分の作品を知ってもらえることだけじゃなくて、
音楽ファンやリスナーの方たちのことも知ることができることが、1番面白い。
居住地を超えて、いろんな人たちともつながれる、すごく魅力的なツールだし、
事務所やレーベルに所属せず、作品をお届けできるようになったことは、
それはもう、ホントに大きな革命。
SNSという媒体が、アーティスト活動の大切な要素を担うからこそ、
アーティストにとっては、日々、2足どころではない、複数のわらじを履かざるおえない、
感性の鋭敏さを保つのが、難しい時代でもあるな。。と感じる。
SNSありきで育った世代にとっては、
何のことない、当たり前のことなのかもしれないけど、
成人後に、IT革命が到来した世代にとっては、
SNSとのつき合い方を、日々体験し、日々学び、
良いバランスを見つけていくことは、
もう見て見ぬ振りをできない、音楽活動の必須事項だよね。。
自分らしい、SNSでの世界観を築いていけたら良いなぁ。
Murabayashi