FOUR LEAF SOUND のファーストアルバムは “27” ですが、
実は、その前に “24” ってのが存在してました。
それは、Monologこと Yuki Kanesaka にレコーディングを依頼する前の話で、
自分で打ち込んでレコーディングして、
何とかできないか。。と作ってみてた。
でも、納得できるサウンドができず、
Yukiに連絡して、制作に入ったのが、2007年春。
実際に収録した曲は、 “24” とは全く違うけど、
3年越しにアルバムを発表できたのは、
Yukiの貢献がものすごく大きい。
彼の音楽への愛や研究が、自分のソングライティングを絶妙に料理してくれた。
でも彼の貢献は、音楽面に限ったことじゃない。
今回のレビュー曲 “雨の先/Ame no Saki” は、
1番始めに制作過程に入った曲。
実際のレコーディングに、本格的に入る前、
大学卒業後、数年ぶりにYukiと会って、打ち合わせ的なことをした。
その時に、試験的に制作にはいった曲。
聞いてください。
無事に完成している訳だけど、
1番はじめにYukiに聞いてもらった時、
ソングライティングと歌唱、どちらもダメ出しされまくって、
歌は下手だから、レコーディングに時間がかかるし、
ソングライティングは、メロディがインプロ(即興演奏)みたいで、「メロディ」になってないってことで。。
結果、もともとあった曲を捨てて、Yukiがバックトラックを制作、
そこに自分が、レコーディング開始までに、曲をもう1度、1から書きなおすってことになった。
打ち合わせ後、かなり落ちこんだのを覚えてる。
レコーディング自体をどうしようか。。と悩んだ。
曲ありきのFOUR LEAF SOUNDなので、
レコーディングのために、曲を全く別のものにするっていうのが、
自分にはしっくりこなかったことと、
歌唱力がついてきてないことに、
レコーディングを「保留にしよう」と、Yukiに電話したのを覚えてる。
でも彼は、弱気な私に、スーパーに前向きに「やってみようよ」って1言。
全く迷いなく、そう言ってくれたことが、本当に意外で、
彼の、制作へのまっすぐな心に背中を押されて、
数ヶ月後、レコーディングに入った。
曲自体は、もともとの歌詞を基調に、新しいメロディに言葉をはめていく形にしたので、
言葉の内容は変わりなく、曲全体の雰囲気が明るくなった結果になって、
これで良かったのかな、と思う一方、
インプロっぽいメロディのアプローチも面白いなと思って作っていたので、
あのまま形にしたら、どうなっていたのかな。。と思う部分もある。
たぶん、現代芸術の色が強くなっていたんだろうな。。
でも、新しいバージョンの “雨の先/Ame no Saki” も大好きで、愛着もある。
そして、Yukiの「やろうよ」の1言がなかったら、
FOUR LEAF SOUNDのリリース自体がなかった訳で。。
最近もよく思うけど、自分が前に進めないと思う時、
前に進めてくれる人たちがいる。
FOUR LEAF SOUNDは、いろんな人に支えられている意識はあったものの、
その運営とか、実際に前に進ませることは、1人でやってきたように思ってた。
でも、もう進めないと思うたび、
FOUR LEAF SOUNDのことを考えて、実際に労力を注いでくれる人たちに助けられる。
その中でも、Yukiの存在はものすごく大きい。
彼のFOUR LEAF SOUNDへの貢献は、音楽的な面を超えて、
FOUR LEAF SOUNDの重要な「ドライブ」になってる。
現在もそう。
新作のレコーディング。
彼と話すと、four leaf のことを良く理解してくれているので、
ほっとするし、
歩んでいく方向性もビンゴなところを突いてくれる。
今まで一緒に作品を作ってきた歴史がとうとい。
今までの歴史があるから、心から信頼できる。
信頼できる人からの、熟慮された言葉には重みがあるし、
「FOUR LEAF SOUNDはこうがいいんじゃないか」
っていう意見が、DIYには本当に貴重。
FOUR LEAF SOUNDのことを真摯に考えてくれる存在が、
ありがたいし、
そこから力をもらう。
今回の新作は、初めての遠隔での制作っていうこともあり、
すこし四苦八苦してる。
Yukiの緊張加減や手さぐり感が、スカイプからも伝わってくる。
それだけ、彼が、自分の仕事に命をつかっているってこと。
10年前のFOUR LEAF SOUNDの誕生、その制作過程を今思いだしながら、
自分も、Yukiの注いでくれたものに応えられるパフォーマンスをしたいと思う。
by Murabayashi
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雨の先/Ame no saki
(tomoko murabayashi)
in the rain
it’s comin
the melody of joy
the tears bring 勇気
見えなかった光
だから…
ほらそこ、雨の先には
光る 水色の空
窓を開けて
見たら, you will find
beautiful melody
don’t you worry
no cloud’s gonna stay forever
shine will dry up your tears
ほらそこ、雨の先には
行き返る 木々のざわめき
閉じこもらないで
you will find
beautiful melody
何かある雨の先
耳をすませば
太陽の音
聞こえる、少しだけ
見える、少しだけ
rain, その先. . .